今回は『YAMAHA(ヤマハ) PAS Brace 2021年モデル』という電動アシスト自転車について紹介していきたいと思います。
記事を読むのが面倒な方は動画でも解説しているので、御覧ください。
Contents
YAMAHA
ヤマハといえば以前も書きましたが、2輪バイクのイメージが強いメーカー。
思い浮かぶのはこんなバイクという方も多いのではないかと思います。
しかし実は世界で初めての電動アシスト自転車『PAS PA26-A』を開発、発売したe-bikeのパイオニアでもあります。
今回はそんなヤマハの、通勤通学に最適な少しスポーティーな電動アシスト自転車PAS Braceに焦点を当てていきたいと思います。
ヤマハ PASの特徴
- ドライブユニット
- 信頼性
- 充実の保証・保険
以下特徴とオススメポイントを紹介します。
ドライブユニット
自社製造ドライブユニット
ドライブユニットとは電動アシストサイクルのキモとも言えるモーター部分ですが、ヤマハはここを自社製造しています。
ヤマハが培ってきた駆動系統(船舶やバイクエンジン等)の技術力を生かし、独自に開発しています。
通常の企業はe-bikeのフレームだけを作り、ドライブユニットについてはシマノ、ボッシュ等が製造したものをはめ込むというパターンが定石化している中で、これは性能、信頼感等考えても強みです。
信頼性
世界初の電動アシスト自転車を開発したe-bikeのパイオニアが送り出す製品
世界で初めての電動アシスト自転車『PAS PA26-A』を1993年に開発したe-bikeのパイオニアであるヤマハ。
現在に至るまで改良を続け、更に良いものを世に送り出し続けています。
企業として、またその製品の品質に対する信頼感は言うに及ばないでしょう。
充実の保証・保険
三年間の保証と三年間の盗難保険
盗難保険について、一般の保険として加入するとかなり高い保険費用が掛かりますが、これが無料でついてくるというお得さは大きいです。
YAMAHA PAS Brace基本スペック
PAS Braceは他のスポーツバイクタイプのモデルであるYPJシリーズとは異なり、通勤通学に特化したバイクです。
目安としては通勤10~15㎞を楽にしてくれるバイクです。
それではスペックを見ていきましょう。
- 発売日
- 価格
- 重量
- アシスト走行距離
- 変速
- ホイール・タイヤサイズ
PAS Brace 2021 | |
発売日 | 2021年4月 |
価格 | 173,800円(税込) |
重量 | 23.0㎏ |
アシスト走行距離 | 62㎞~91㎞ |
変速・装備 | 内装8段 |
ホイールサイズ | 26インチ |
発売日
2021年4月
PAS Brace 自体は以前から販売されていますが、毎年モデルチェンジがなされています。
価格
173,800円(税込)
性能面、信頼性を加味すれば決して高すぎるということはなく妥当なものかと思います。
重量
23.0㎏
電動アシスト自転車としては平均的な重さです。
アシスト走行距離
62~91㎞
通勤通学用として考えれば、割と長いですね。
一週間に充電は二回ほどいるかなと言ったところでしょうか。
充電時間はフル充電が4時間と短時間で、モードの切り替えにより、走行距離は変化します。
スマートパワーモードについては下でやや詳しく説明します。
変速
内装8段変速
内装変速とは後輪のハブ部分に変速機が搭載されているもので、一般にママチャリなどでよく見かけられます。
スポーツバイクに多い外装式に比べ雨や砂に侵されにくいのでメンテナンス頻度は少なくなります。
しかし変速時にはペダルを止めるか、自転車を停止させる必要があることに注意です。
変速機はよくクロスバイクなどで見かけるラピッドファイヤー式を採用しています。
変速感も悪くないことに加えて、変速段数も通勤等に十分でしょう。
ブレーキはフロントがディスクブレーキ、リアがVブレーキ
やはり雨天走行の制動力を考えると最近主流になりつつあるディスクブレーキは安心感があります。
フロントサスペンション装備
街中の少しの段差などならば、かなり楽に走行できると思います。
バッテリー給電式LEDライト付属
これも別でそろえようとすると結構値が張るのでありがたいですね。
サークル錠も装備
あくまで通勤通学に特化した自転車ですので、余計な荷物としてワイヤー錠やチェーンロックを持ち歩かなくてもよいのは助かります。
ホイールサイズ
26インチ
少しロードバイクの標準的なホイールより小さいですが、このインチもママチャリなどでは見かけるものです。
タイヤ幅も約3.9㎝あるので安定して雨天でも走行できます。
PAS Brace 2021年モデルの進化
ここまで基本スペックを確認しましたので、次はPAS Brace 2021年モデルはいったい何が変わったのかを確認していきます。
- スマートパワーアシスト
- ギア比変更
- 液晶モニターの変更
以上の3点について説明していきます。
スマートパワーアシスト
新たなアシストモードを実現する、スマートパワーアシスト搭載
PAS Braceでは先ほど紹介したように、スマートパワーモードというアシストモードを選択できます。
これは軽いギアでペダルが高回転になっている場合などに、漕ぐ時の足への負荷に合わせてアシスト力を自動制御することで、足の空回り感などを低減し、快適な乗り心地を維持するモードなのですが、これを可能にしているのがスマートパワーアシストシステムと言うわけです。
もちろん負荷の大きい登坂や逆に小さい平坦等様々な場面で機能して、乗り手を快適にサポートしてくれます。
ギア比変更
ギア比とは簡単に言えば、ペダル一回転あたりで進む距離を表す数値です。
これを過去のモデルから変更しているということです。
液晶モニターの変更
分かりやすい液晶モニター
上が旧、下が新モデルです。
スイッチも大きく押しやすくなっており、また表示内容も残アシスト距離や時速、バッテリー残量、アシストモード、時計などが表示可能になっており、必要に応じて確認したい情報を見ることができます。
イマイチな部分
ここまで良い部分・オススメポイントを紹介してきましたので、ここからは個人的にここはイマイチだと感じたポイントを紹介します。
カゴ・フェンダー未装備
カゴ・フェンダーは別売り
PAS Braceにはもともとフェンダー(泥除け)、カゴは付属していないので、通勤通学でリュック系バッグ以外を使用される方だと不便に感じるかもしれません。
カゴ・フェンダーの価格
通勤通学にはやはり最低でもフェンダーとカゴは欲しい
無いと不便ですのでこれはつけるべきだろうと思いますので各別売り商品の価格と、それらを装備した場合の車体込みの価格も紹介しておきます。
価格 | |
カゴ | 3,080円(税込) |
フェンダー | 6,930円(税込) |
車体 | 173,800(税込) |
合計 | 183,810円(税込) |
ざっくりですが必要な装備を買い足した場合の合計は183,810円(税込)となりますので参考にしてみてください。
他車有名製品との比較
電動アシスト自転車で市場シェア率が高いメーカーと言えば、ヤマハのほかにパナソニック(Panasonic)、ブリヂストン(BRIDGESTONE)が有名です。
購入候補といしてこれらの企業が発売している同グレード程度の電動アシスト自転車を検討していらっしゃる方もいらっしゃると思いますので、ざっくりと比較してみたいと思います。
各社同グレード電動アシスト自転車
まずPanasonic ジェッター。
次にブリヂストン リアルストリーム。
そして今まで紹介してきたヤマハ PAS Braceという三台を簡単に比較していきます。
スペック
- 価格
- 重量
- アシスト距離
- 変速
- ホイール径
- タイヤ幅
Panasonic ジェッター | ヤマハ PAS Brace | ブリヂストン リアルストリーム | |
価格 | 165,000円(税込) | 173,800円(税込) | 171,380円(税込) |
重量 | 21.1 | 23.0 | 22.5 |
アシスト距離 | 45~85㎞ | 62~91㎞ | 60~90㎞ |
変速 | 外装8段 | 内装8段 | 内装8段 |
ホイール径 | 27インチ相当 | 26インチ | 26インチ |
タイヤ幅 | 約3.8㎝ | 約3.9㎝ | 約3.9㎝ |
各自転車の基本スペックはこのようになっています。
リアルストリームとPAS Braceは似ている
ヤマハ PAS Braceとブリヂストン リアルストリームはほぼ同じ仕様
これには理由があり、ヤマハとブリヂストンは業務提携しており、フレームはブリヂストン、ドライブユニットはヤマハという区分けで二つを合わせて自転車を仕上げているため、必然的にほぼ同じ仕様になるんです。
なので今のところ二種の違いとしては、PAS Brace 2021年モデルには先に紹介した、スマートパワーアシスト搭載、ギア比、液晶モニターの3つの変更点があったことではないかと考えています。
パナソニック ジェッターとPAS Braceの比較
結局ブリヂストンとヤマハはほぼ同じものだといえるので、ここからパナソニック ジェッターとヤマハ PAS Braceを比較してみましょう。
詳細スペック
少し詳細なスペックの違いを見ていきます。
- 適正身長
- ブレーキ
- フロントサスペンション
- ホイール取り外し方法
- バッテリー位置
- 施錠
Panasonic ジェッター | ヤマハ PAS Brace | |
適正身長 | 144㎝~ | 156㎝~ |
ブレーキ | 前後Vブレーキ | 前ディスク 後Vブレーキ |
フロント サスペンション |
なし | あり |
ホイール取り外し | 前後クイックリリース | 前のみクイックリリース |
バッテリー位置 | ダウンチューブ | シートチューブ後部 |
施錠 | ワイヤー錠 | サークル錠 |
適正身長
ジェッター144㎝~、PAS Brace156㎝~
この12㎝の差は割と大きい気がします。
ジェッターは身長が低めの女性、男性、子どもでも乗り始めることができますね。
ブレーキ
ジェッター Vブレーキ、PAS Brace 前ディスク 後Vブレーキ
制動力にかかわる部分ですし、この点はできればディスク搭載型のほうがいいかなと思います。
フロントサスペンション
ジェッター なし、PAS Brace あり
ここは走破性、快適性に関わる部分です。
街乗りといえど小さな段差や路面の凹凸はありますので、ここもフロントサスペンションがあるほうが快適かとは思います。
ホイール取り外し
ジェッター 前後クイックリリース、PAS Brace 前クイックリリース後工具必須
クイックリリースとはロードバイクなどに採用されていいるホイール固定方式で、レバーを開放して緩めるだけで簡単にホイールを取り外しできるものです。
輪行などで電車や車に積みたい場合にジェッターの前後ホイールを素早く取り外しできるメリットは大きいですね。
これはジェッターが変速をPAS Braceの採用する内装ではなく外装式にしていることの恩恵です。
バッテリー位置
ジェッター ダウンチューブ、PAS Brace シートチューブ後部
ジェッターのバッテリー位置はよくスポーツe-bikeで見られるもので、一方PAS Braceはよく電動ママチャリ等で見られる位置となっています。
見た目以上の差はそんなにないのかなと思います。
施錠
ジェッター ワイヤー錠、PAS Brace サークル錠
ジェッターにはこのようなワイヤー錠が付属してきます。
一方PAS Braceはこのようなフレームに直接固定されたママチャリなどに多いタイプのサークル錠となっています。
通勤通学に使用するのであれば荷物と別にワイヤー錠を持ち歩く必要がなく、鍵を家に忘れることのないサークル錠が便利かなとも思いますが、この辺りも好みでしょう。
各々どんな人にオススメなのか
ジェッター
- スポーティーな自転車が欲しい
- ロングライドもしてみたい
- 屋内に駐輪する
このような人におすすめです。
ジェッターは見た目もスマートでかっこいいですし、外装変速なのでペダルを回しながら通常のスポーツバイクと同様に変速できるのもロングライドではスムーズに変速できオススメかなと思います。
ただ鍵が付属ワイヤーロックのみではどの程度信頼性があるのかわからないので、屋外への長時間の駐輪はこわいかなと思います。
よって通勤通学をすこしこえてクロスバイクやロードバイクチックな仕様を目指すかたにオススメなのかなと思います。
PAS Brace
- 通勤通学を楽に走りたい
- やや段差や路面の凹凸のある道でも通勤通学のために走る必要がある
- 野外に駐輪する
通勤通学にはPAS Braceは十分な性能であることは紹介しましたし、毎日の通勤通学をすこしでも快適にしてくれるフロントサスペンションの存在もありがたい装備だと思います。
また内装式変速なので変速機に直接雨や泥がかかってしまう外装式にくらべて、毎日の使用でも劣化しづらく、学校敷地内や会社等の駐輪場で雨に当たってしまった場合でも耐えてくれるのではないかと思います。
よってやはりPAS Braceはロングライド等ではなく日頃の買い物、通勤通学での使用を目的とする方にオススメかと思います。
最後に
今回はヤマハ PAS Braceの紹介をさせていただきました。
私も各社の電動バイクを調べたり、試乗したりしてきているのですが、今回紹介した自転車に限らずヤマハ、Panasonic、ブリヂストンの自転車は信頼感があると感じているので、この系統の電動アシストバイクの購入を検討されている方は是非見に行ってみてください。
ということで今回の『YAMAHA(ヤマハ) PAS Brace 2021年モデル』紹介はおわりたいとおもいます。